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インフルエンザ予防接種の欺瞞 |
| いま「新型インフルエンザ」流行の脅威が大々的に警告されている。 そして、それに対抗するにはワクチンしかないと強調されてもいる。だが、騙されないようにしたい。なにしろ、そこには、あきれるほどの誇張と欺瞞が隠されているのだ。
A、まず脅威について。 新型が流行すれば50ないし60万人が死ぬと予言する学者がいるが、それはあ まりにも社会状況を無視した説といわざるをえない。インフルエンザの歴史をみる と、死者は、第一次世界大戦中の1918年から19年に大流行したスペインかぜ では38万人にのぼったが、大戦争がなく生活水準も向上して以降の1968年の 香港かぜになると2千人、さらに1977年のソ連かぜでも3千人未満にすぎなか ったのだ。
B、次にワクチンの効き目について。 1、ワクチンに流行阻止の効果がないことは、事実上すでに明らか。だからこそ予 防接種法からはずされたのだし、ワクチンを評価する学者も個人防衛の効果しか言っていないわけだ。だいいち、原理的にも、現在の不活化ワクチンでは効くはずがない。なぜなら、注射で接種するため、血液中にIgGという免疫抗体を作らせることはできるが、ウィルスが感染してくる鼻や喉や気管など呼吸器の粘膜に、それの侵入を阻止するIgA抗体 とか組織免疫を作らせることはできないからだ。したがって、クシャミやセキでうつすのを防げようもないのだ。
2、では、ワクチンに個人防衛の効果があるかというと、これも、かなり怪しい。 そもそも、呼吸器の感染症であるインフルエンザに対して、呼吸器の粘膜に免疫を 作れないワクチンが「発病を防げる」わけはない。だからこそ、今のワクチンの接 種を勧める学者自身が、鼻から噴霧するワクチンの開発に懸命になっている。「語 るに落ちた」感が深い。そこで今度は、老人などリスクの大きい人たちの「重症化を防げる」と強調しだし たのだが、その証拠はきわめて乏しい。
C、さらに、ワクチンの副作用について。 1、副作用はきわめて稀と強調されるが、実際は、1972年から82年の10 年間で被害と認定されたものだけでも急死2人、脳症5人(うち死亡1人)、脳炎3 人、多発性神経炎3人などの重症例がある。そのうえ、厚生省が認めない例は相当 数に上ると推定される。 2、最近になって、ADEMつまり急性散在性脳脊髄膜炎の発症が、ワクチンの添付 文書に警告されだしてもいる。 3、特に、老人の場合は、心臓や肝臓や腎臓の機能が落ちていたり糖尿病などの 持病を抱えている人が多いので、副作用が起きやすい。このことは、特に老人施設 で注意する必要がある。そうした収容施設での接種は強制になりやすいし、副作用 による死亡者が出ても病気として見過ごされてしまう可能性が大きいからだ。
D、最後に、インフルエンザへの対し方について。 2、最も有効なのは、疲れすぎないこと、ストレスは解消すること、睡眠と栄養 を十分に取ること、部屋の温度と湿度を快適に保つこと。 そして、カゼかなと思ったときは、無理せず、すぐに休むことが肝心だ。 3、そのうえ、老人は、カゼ気味になったら、早めに、混雑していない時間を見 計らって、医者にかかること。 4、老人施設は、この際、個室を主にし、介護と看護と医療の体制を充実させる べきであり、その不備を予防接種でごまかしてはならない。インフルエンザによる 老人の死亡は細菌の二次感染による肺炎が主因だから、身体の清潔をはじめとする 介護と、体位の変換や痰を出やすくするなどの看護と、医者による診断と時機を失 しない抗生物質療法などこそが本質的な対策なのだ。 5、総じて、厚生省は、予防接種に頼るのはやめ、過労死を招くような労働に対 して警告を発し、病気休暇を保証するよう勧告を出し、所管の老人施設については 不備を解消するよう行政と予算上の措置を講ずることを急ぐべきなのだ。 |