--- 予防接種の副作用 ---

Qは質問、Aは回答です。
回答は、署名付き以外は、全て、小児科医・毛利子来が、自分の考えに基づいて、書いたものです。
ですから、絶対視しないで、他の考え方も参考にしながら、最終的には、ご自分で判断してくださることを望みます。


副作用は実際どれぐらいの確立で起こっているの?
厚生省スジの統計では、接種した部位が痛くなる・赤くなる・腫れる・固くなるといった局所的な副作用は10数%、発熱とか倦怠といった全身的な副作用はきわめて稀とされています。しかし、1997年末までに厚生省が認定した被害者は187人にのぼり、それらが死亡や重い後遺症のケースであることを考えると、決して軽視できない率です。しかも、さらに、厚生労働省が委託した「乳幼児に対するインフルエンザワクチンの効果に関する研究では、発熱が4.8%とかなりの高率になっています。一般に予防接種の副作用は、表面に出にくく、公式な認定も容易になされないので、実際は、これよりはるかに上回ると考えられます。

インフルエンザの予防接種したあとは、どのくらいの期間、様子をみればよいの?
接種の直後はショックを警戒して、その後は局所と全身の副作用の発生に注意して4週間くらいは様子をよく見ている必要があります。

予防接種を受けた人から、受けてない人がうつされることはないの?
それは、インフルエンザのような不活化ワクチンでは、ありえません。しかし、ポリオのような生ワクチンではありえます。

予防接種のあと、副作用が起こったら、まず何をすればいいですか?
軽い局所的な副作用だけで、元気も機嫌も良ければ、様子をみていてよいと思います。しかし、局所的な副作用でも腕が腫れ上がるとか痛みがひどいときとか、熱が出たり、ぐったりしたり、青ざめたり、ひきつけたりした場合には早急に医者にかかる必要があります。ただ、接種をした医者は避け、第三者の立場にある病院にかかったほうが、ごまかされにくいかと思います。そのうえで、自分で記録を取っておく、カルテのコピーをもらっておくことが大切。副作用の疑いを抱いたら、すぐ、役所に届け出ておくことも大切です。

4歳の息子がインフルエンザの予防接種後から咳をするようになり、日ごとにひどくなっていきました。病院で風邪薬をもらっても良くなる様子はありませんでした。 接種後2週間目に、38度の発熱があり一日中眠気が襲い、ほとんど起きていられず食事も全くとらなくなりました。そのうち手足のしびれを訴え、ひどい頭痛に泣き出しました。発熱後首が動かなくなり、病院で髄膜炎の検査をしましたが、白血球も増えておらず、炎症反応も低いことから、髄膜炎ではないといわれました。ポンタールを出されましたが飲ませませんでした。 幸い一週間程で治りましたが、接種後2週間以上経っていたとはいえ、なんらかの関係があったのではないかと思えてなりません。ポンタールをだされたことにもその病院が有名大学病院名だけに、あまりの不用心ではと、思いました。やはり予防接種の関連性があるのではないでしょうか?
★咳は予防接種の副作用とは思えませんが、熱と頭痛、とりわけ首が動かなくなったというのは、重大な副作用の疑いが濃厚です。そこで、ワクチントーク全国の医師の方たちに問い合わせたところ、子どもの脳炎・脳症に詳しい大阪日赤の山本英彦小児科医が、以下の知見と見解を寄せてくれました。
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 ギランバレ−症候群であった可能性、ADEM(急性播種性脳脊髄炎)であった可能性があると思います。いずれも一種のアレルギ−反応で起こるので、時期的には接種後2−3週に発症のピ−クがあります。インフルエンザワクチンとの関連については文献的にも確かな副作用です。ギランバレ−症候群については、頻度は少ないとしながらも、CDC(アメリカ疾病予防センター)が、インフルエンザワクチンで有意に増加するという結論を出しています。
 症状としては、ギランバレ−は末梢神経炎、ADEMは多彩な神経症状がきます。発症から少し遅らせて(1−2週)髄液検査をすれば、髄液蛋白の増加や特殊な蛋白の出現で診断がついたかも知れません。幸い良くなっている様子なので検査は無意味と思いますが、以前にした髄液検査の残りで(保存してあれば)ADEMを疑った特殊蛋白検査ができるかも知れません。
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このように予防接種の副作用の可能性が大きいとすれば、医薬品副作用被害救済制度による救済を申請してよいと思います。詳しくは、「インフルエンザの予防と手当」の「100の質問」の【役所への疑問と不満】のQ4を参照してください。